スキンブースターの種類が多くて迷う?まずは「成分」を確認しましょう

スキンブースターは、とにかく製品名が多い施術です。とはいえ、主成分をたどっていくと、実はいくつかの系統に整理できます。この成分系統さえ押さえておけば、たくさんの製品名に惑わされることなく、ご自身の肌に合ったケアの方向性を選びやすくなります。
スキンブースターは、製品名ではなく「成分」で見るのがコツ
スキンブースターを検討するときは、製品名よりも先に、それがどの成分系統に属するのかを確認してみてください。名前はブランドごとにさまざまですが、肌の中で実際に働くのは配合された成分です。名前は違っても、中身はほぼ同じといえる製品も珍しくありません。
系統はおおまかに4つです。リジュラン・サーモン注射はPN(ポリヌクレオチド)系統、ジュベルックはPDLLA系統、スキンヴィヴはHA(ヒアルロン酸)系統。これに幹細胞・成長因子系統を加えた4つの流れとして整理すると分かりやすいでしょう。スキンブースターとは、さまざまな生体材料からなる注入型の施術を総称する言葉であり、成分によって種類も、肌への働き方も変わってきます。
そもそも、なぜ成分系統で分けて考えるのですか?
成分ごとに肌での働き方が違い、目指すゴールも分かれてくるからです。水分を届ける成分、再生のシグナルを送る成分、コラーゲン反応を後押しする成分は、どれも役割が異なります。
ですから、同じ「スキンブースター」とひとくくりにされていても、期待できる働きはそれぞれです。加えてもう一点、クリニックで真皮に注入する医療用の製品と、ご自宅で塗るホームケア・化粧品は分けて考える必要があります。この2つは、承認されている用途も目的も別物だからです。受ける側としては、まず製品名ではなく、成分と施術の目的に目を向けてみてください。
リジュラン・サーモン注射(PN)— サーモン由来成分で、ダメージ肌のキメを整える
リジュラン・サーモン注射は、サーモンから得られるPN(ポリヌクレオチド)を主成分とするスキンブースターです。ダメージを受けて敏感になった肌の土台を整えていく、という方向で用います。
PNはDNA断片に由来する成分です。真皮に届くと、肌の環境を整えながら、再生のシグナルを後押しする方向に働きます。そのため、キメが乱れていたり、刺激に弱くなっていたりする肌の土台をケアするのに向いています。ただし、どの程度・どのくらいのスピードで変化を感じるかには個人差があります。なお、サーモン由来の成分ですので、アレルギーの既往がある方は、あらかじめ専門医にお伝えください。
ジュベルック(PDLLA)— コラーゲン生成を「誘導」する仕組み
ジュベルックは、PDLLA(生分解性ポリマー)の力で、真皮が自らコラーゲンをつくり出すよう促していく刺激型の製品です。注入してすぐにボリュームを満たすタイプではありません。
PDLLAの微粒子は、真皮の中で少しずつ分解されていきます。その過程で、肌にコラーゲン反応を起こすよう働きかけます。ですから効果は、すぐに実感するというより、時間をかけて徐々に表れてくるイメージです。ハリとキメの両方を整えたいときに検討される製品です。反応の程度や期間は人によって差があり、これもやはり個人差があります。
スキンヴィヴ(HA)— 真皮の内側から水分を満たす方式
スキンヴィヴは、ヒアルロン酸(HA)を真皮に届けて、肌内部の水分とキメをケアするスキンブースターです。ボリュームをつくるフィラーとは、目的そのものが異なります。
もともとHAは、ボリュームを補うフィラーとして広く使われてきました。スキンブースターでは、そのHAを真皮に直接届けて、真皮の状態そのものを底上げしていく、という考え方へと広がっています。目指すのは、保湿やツヤ、小じわの軽減といった真皮の改善です。乾燥してくすんで見える肌には、この系統が合うことがあります。ただし、合うかどうかは肌の状態によって変わります。
幹細胞・成長因子系統 — エイジングケアの「シグナル」に着目
この系統は、成長因子のようなシグナル物質で肌の回復反応を引き出すことに着目します。これまで挙げた系統と優劣を競うものではなく、アプローチの入り口が違うと捉えてください。
水分を満たしたり、微粒子で刺激したりする代わりに、回復を導くシグナルを送り込む、という発想です。いわば、エイジングケアの役割を担う成分といえます。ここで押さえておきたいのは、どこかに絶対的に優れた系統がある、というわけではないという点です。どの系統がご自身に合うのかは、BASE皮膚科クリニックで専門医が肌の状態を直接拝見したうえで判断します。

どんな肌に、どのスキンブースターが合うのでしょうか?
繰り返しになりますが、絶対的に優れた系統というものはなく、肌の悩みによって向かうべき方向が変わります。状態ごとに、相性のよい系統が分かれてくるのです。
乾燥してくすんで見える肌には、水分を満たすHA系統が合うことがあります。ハリのなさや小じわが気になるなら、コラーゲンを誘導するPDLLA系統を検討します。ダメージを受けて敏感になった肌には、土台を整えるPN系統が向いています。複数の系統を組み合わせたり、期間をあけて順番に施術したりすることもあります。とはいえ、この判断は肌の状態によって変わりますので、正確な選択は専門医に相談のうえ決めていきましょう。
副作用・注意点と、知っておきたい限界
スキンブースターは、真皮に針で注入する施術です。そのため、腫れや内出血といった一時的な反応が現れることがあります。程度には個人差があります。
多くは時間とともに落ち着いていきますが、反応の出方は人それぞれです。もう一つ覚えておいていただきたいのは、スキンブースターは化粧品やホームケアで代わりがきくものではない、という点です。成分や製品を選ぶこと、そして施術がご自身に合うかどうかを見極めること。そのどちらにも、専門医への相談が欠かせません。
よくある質問

スキンブースターは、フィラーと何が違うのですか?
フィラーは主に、へこんだ部分にボリュームを補う施術です。一方スキンブースターは、ボリュームよりも真皮の状態そのものをケアすることに重きを置きます。ヒアルロン酸系統はどちらの方向にも使われますが、スキンブースターとして用いるときは、真皮に成分を届けて肌のキメを改善することが目的になります。
リジュラン・サーモン注射、ジュベルック、スキンヴィヴのうち、どれから受けるべきですか?
決まった順番はありません。3つの系統は、成分も目的も異なるからです。ダメージや敏感さ、ハリ、乾燥など、どの悩みを優先したいかによって、向かう方向は変わります。順番は、専門医が肌の状態を見ながら一緒に決めていきます。
スキンブースターは、何回くらい、どのくらいの間隔で受けるものですか?
成分系統や肌の状態によって変わります。一律に決まった回数や間隔があるわけではありません。はじめは何度か受けて、その後は間隔を空けていく進め方もありますが、具体的な計画は診断後に専門医が判断します。個人差があります。
施術後の腫れや跡は、どのくらい続きますか?
腫れや内出血のような反応は、たいてい一時的なものです。続く期間には個人差があります。反応が長引いたり、気になったりする場合は、施術を受けたところに問い合わせてご確認ください。
複数の種類を一緒に受けても大丈夫ですか?
肌の状態によっては、複数の系統を組み合わせたり、期間をあけて順番に施術してみたりすることもできます。ただし、すべての方に合う進め方ではありません。一緒に受けても問題ないかどうかは、皮膚科専門医が肌の状態を見て判断します。
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スキンブースターの系統選びでお悩みでしたら、相談のお問い合わせからご案内いたします。
本情報は医学的な診断に代わるものではありません。正確な診断と施術の可否は、専門医への相談を経て判断します。

参考資料
- Injectable “Skin Boosters” in Aging Skin Rejuvenation: A Current Overview (2024)
- Skin boosters: Definitions and varied classifications (2024)
本コンテンツは医学的情報の提供を目的とし、診断・治療に代わるものではありません。効果や反応には個人差があります。